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橋梁について

柳橋 東京都中央区

 井の頭恩賜公園を水源とする神田川は,約25km下流で隅田川に合流します.隅田川と合流する最下流,東京都中央区東日本橋二丁目と東京都台東区柳橋一丁目を結ぶ第一橋梁として架かるのが柳橋です.

 記録によれば現在の橋は隅田川に架かる永代橋をモデルに製作されたとも伝えられており,昭和4年にアーチ形式の橋梁として完成しています.初めて架設された年代は推定の域を出ないようですが,歴代の木橋から鋼橋へ架け替えられたのは明治20年,トラス橋(ダブルワーレントラス)に姿を変えたようです.

 

 幕末になると『柳橋』は諸々の理由で多くの人が集まる場所となり,付近には料亭も増え,あらゆる職業の人が集まり花街として栄えるようになりました.高欄には,簪を模した装飾が施されています.

 現在でも橋に隣接するように船宿がありますが,周囲は静かな住宅地です.付近の碑には正岡子規が詠んだ二句の俳句が記されています.

 また,橋の名前の由来についても諸説あるようで,歴史と文学を紐解きながら周囲を散策するのも面白いのではないでしょうか.

 橋の名前の由来としては次の4説が多く紹介されています.
   1.橋のたもとに柳が1本あったことから
   2.「矢の倉橋」が変化したもの
   3.柳が並ぶ柳原堤の端にあることから
   4.近くに柳の木が1本あったから

 ドラマの中でも登場する機会がある柳橋.1999年に中央区の区民有形文化財に登録されています.

※掲載している写真は、全て弊社社員が撮影したものです。