切立橋 会津若松市河東町
日本では4番目に大きい湖 猪苗代湖.その北西部から安積疎水十六橋水門を通過し流れ出る日橋川は,福島県喜多方市塩川町にて阿賀川と合流するまで,標高差338mを蛇行を繰り返しながら25kmの距離で下ります.

途中,猪苗代第一発電所取水堰,同第二発電所取水堰,同第三発電所取水堰,日橋川発電所取水堰,同第四発電所取水堰,金川発電所取水堰が設けられており水力発電には欠かせない河川となっています.
記録によれば切立橋は,『1926年(大正15年)しゅん功の猪苗代第四発電所の建設時,物資輸送を目的に磐越西線広田駅から広田専用軌道を敷設した際に移築・架設された』とあります.

1898年(明治31年),当時の九州鉄道の社長に仙谷貢が就任します.切立橋は1890年(明治23年)から1901年(明治34年)に九州鉄道がドイツから輸入した約70連のトラス橋のうちの1連で,ハーコート社製のピン結合ボーストリングトラス(150ft Pratt 支間長47.250m)です.

仙谷貢は1911年(明治44年)に猪苗代水力電気会社の社長に就任しますが,この頃九州鉄道においては大型の機関車が使用されるようになっており,輸入された橋梁では耐力不足となり取替が始まっていますが,切立橋は仙谷貢との縁によって九州から会津へと,活躍の場を移すこととなりました.
2008年(平成20年)会津若松市の歴史的景観指定建造物に指定され,現在は道路橋として日橋川を跨いでいます.
写真は2012年に撮影した,国の重要文化財である同形式の古河橋(栃木県日光市足尾町)です.

※掲載している写真は、全て弊社社員が撮影したものです。